健康

わたしがうつになったとき

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それはある日突然やってきました。
いや、もしかしたら、以前からその兆候はあったのだと思います。
病院でうつだと診断されたときには、まさか自分が…と思いました。

きっかけになった仕事のストレスについて

パソコンと手

わたしの場合、うつになったのは仕事が原因でした。それは、入社5年を迎えた頃のことでした。
もともと仕事は好きで、合わせてプライベートと完全に切って離せないような職種だったので、休みの日も、何をするにも仕事に関連づけた思考、生活をしていました。
人とのコミュニケーションが苦手な方ではあったので、業務の一環である「営業」活動には多少しんどい思いも抱いていたのですが、もっと大きな、明るい未来のためにがんばっているんだと思うことでなんとか乗り切っていました。
しかし入社5年を迎え、少しずつ責任を伴うような業務が増えたこともあり、ちょっとしたミスをするようになってしまいました。それもあとから振り返ると、なんでこんなミスをしたのかというほどのものでした。すぐに取引先に伝えて相談すれば何の問題も起こらなかったのに、と思うようなミスです。
また、小規模な会社のため、先輩がつきっきりで仕事を教えてくれるという環境ではなく、新しく入社してきた後輩の教育まで任されるようになりました。前述のようにわたし自身もきちんとした教育を経てここまできたわけではなく、社内だけでなく休日を利用して仕事に必要な講座に参加したり、無我夢中で仕事を習得してきたものですから、後輩が成長するようにうまく仕事を振り分けることもできませんでした。そしてミスが増え、自分自身に自信を持てない中、後輩からは頼られるという悪循環にほとほと疲れていました。
ミスをすると、その分、仕事で取り戻さなくてはいけないと思うようになりました。夜22時頃まで残業するのは当たり前、ひどいときには、深夜2時?3時まで会社にいることもありました。けれどいま思うと、それは、自分自身を安心させるための行動であったように思います。夜遅くまで働いて、集中力が持つとは思えませんから。

鬱の始まり

雷

そんな生活が続いたある日、部内会議の場で、上司から、仕事中の態度が悪いと指摘を受けました。また、主体的に動いていない、仕事上の問題に関して他人事のようであるという指摘、それから、そんな態度ではあなたと雑談をしたいとも思えないという言葉を投げられました。
たしかに感情的になりやすい性格ということは自覚していましたし、自分に非があることもわかっていたつもりでしたが、部内のメンバーが揃っている場で面と向かって上司からそのように言われ、かなり気落ちしてしまいました。
それからでした。その上司と同じ空間にいると、息がつまったようになり呼吸が苦しく感じられるようになりました。上司は何事もなかったように明るく接してきたりするのですが、その上司をみる度に言われたことが頭の中でフラッシュバックしてしまい、まともに返事ができなくなったのです。
それでも、わたししかわからない仕事も多々あったのでここで投げ出すわけにいかないと重い身体を引きずって仕事に行っていたのですが、ある朝、どうしてももう仕事に行きたくない、行けない、身体がしんどすぎて動けない…という事態に陥りました。
とにかくその日は休みをもらい、家の近くの心療内科や精神科をネットで探したのですが、心療内科や精神科というのは、すぐに予約を取ることができるとはかぎらないものなのですよね。何とかして予約なしで診察可能というメンタルクリニックをみつけ、その日のうちに受診しました。
結果は、うつ状態にあるということと、不安障害であるということでした。メンタルクリニックの先生には、仕事を辞めたいということも相談したのですが、いまは一時的に気弱になっているのだから、そんなときに退職するというような重大な決断をしてはいけないと言われ、その日からすぐ休職することとなりました。
そのことを告げると、上司はかなり驚いていましたが、心配してくれているようでした。3日間の休みのはずが、一週間、二週間、一ヶ月…と伸び、メールを送ることも苦痛だったのでこちらからは連絡はしませんでしたが、上司からは体調を心配する内容のメールがぽつぽつと来るようになりました。
はじめこそ、どうしてあんなに人を否定するようなことを言ってきたのに、心配しているというような態度をとるのだろうと思っていたのですが、うつになって気弱になっていたので、上司からのメールに安心するようになりました。

これからの生活について

 

いま現在、まだ復職は叶いませんが、何をするにも無気力で寝ているしかなかった頃に比べ、落ち着いて本を読んだり、自宅で映画をみることができるようになり、また、仕事に関係する事柄に触れても、以前のようなつらい気持ちは沸いてこなくなりました。
うつ病は、一度かかると完治はしないものだと思います。自分で自分を責めてしまうという性格も、自分ではどうにもすることができないと思います。
だから、がんばってうつ病を治そうだとかそんなふうには思わないで、自分の心からの声をきちんと聞いて、落ち着いて暮らしていくことが大事だと思うのです。
同じような悩みを持つ人の肩の荷を少しでも下ろせたらいいなと思います。

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