健康

新卒で入社した会社で

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私のうつの体験です。私は社会人になるまで優等生ではありましたが、内向的で短大生の頃にバイトをすることもありませんでした。そんな中、いきなり社会に出るのは不安がありましたが、学生のうちはなんとかなってきていたので社会人になって働くのもそのうちなんとかなっていくものと思っていました。
入社して最初の部署は請求書、納品書の発行が主な仕事で先輩や上司も優しく、順調に仕事を覚え、何のストレスもなく楽しく働けていました。

うつ病の始まり

PCとデスク
しかし、3ヶ月ほどたった頃に、別の部署の人員が足りず異動になりました。それまでいた部署が居心地が良かったので残念でした。それに、新しい場所の部長は社内でも怖くて気難しい上司で有名らしく、異動するのが怖かったです。しかし、それも慣れていくだろうと思っていました。ですが、前の部署が居心地が良かったことが忘れられないというか、その想いがより新しい部署に行きたくないという想いを強くしてしまいました。
新しい上司に怯えつつも、その上司も新人の私にはそこまで厳しくすることも少なく、それでもやはり少しでもその上司の気に入らない動き、仕事の仕方をすれば怒鳴られるので緊張は絶えませんでした。そして、他の先輩が耐えず怒鳴られるのを近くで見ながら自分もいつそうなるか怯えていました。先輩達は優しい方ばかりで、仕事がなかなかできない私の手助けもしてくれていたのですが、社内全体的に辞めたいムードがすごい会社でした。実際、私がいた半年の間に8人もの先輩が次々と辞めていきました。私自身も仕事の量がこなせず、残業禁止なので、朝早くきて仕事と思ってもバス通勤で時間が限られてなかなか片付かないままどんどん仕事がたまっていきました。先輩が手伝ってくれたりしてましたが、それも申し訳なく、仕事がうまくできない自分が情けなく、今まで学生のうちはこのような挫折がなかったので余計に自信をなくしてしまい、段々会社に行くのが辛くなってきました。それでもそのうち覚えてできるようになると言い聞かせて出社していました。しかし、ある日体調を崩して1日だけ休んだのです。それをきっかけに一度と休むとますます会社に行くのが怖くなってしまい、段々朝になると吐き気や頭痛をともなうようになりました。それでも耐えながら出社しましたが、やる気も出ず、心もふさぎ込み、頭も回らず、ますます仕事がたまるようになり、それが辛くてさらに行きたくなり、数日後にはバスにも乗れず、家に帰りました。しかし、家族は出社しない私を叱りました。仕事は辛いものだ。それをみんな耐えて頑張っている。お金を稼ぐとはそういうものだ。と…。自分でもこんなに仕事が怖くなるとは思っていませんでした。それどころか、生きる気力もなくなっていき、これから生きていく自信がない、死んだ方が楽と思うようにまでなっていました。どんなに辛いと言っても家族はなかなかわかってくれません。

精神科にて

診断書と体温計

そこで、会社に行くと家を出てそのまま精神科へ行きました。そこでカウンセリングを受け、幼少期から今までの話を聞いてもらいました。その時の診断では、何よりも1番の原因は会社。ここは家族にそれを伝えていっそのこと会社を辞めてしまう事が一番の方法と言われました。あなたはまだ薬を処方するまでではない、むしろ薬を飲んでしまえば癖になってしまう。薬なしで治るならその方法をとる方が良いと言われました。しかし、家族に精神科に行った事を話すとまた怒られました。ただ働きたくないだけで精神科に行くなんて恥ずかしいと…。ここまでしてもわかってくれないのかと辛かったです。結局それからも休んでは出社しての繰り返しでした。ですが、休むことも増えると仕事もたまってしまい、仕方なく先輩や上司がしなければならなくなり、更に肩身がせまくなりました。そうすると更に会社に行きたくなくなります。どうせ私がいても迷惑をかけるだけ…いっそクビにしてもらえれば…。ですが、家族は会社に行けと言うので出勤する時間に家を出てバスに乗って会社の近くまでは行ってあとは街中でぶらぶらしていました。しかし、そこで母に偶然見つかってしまいます…。そのまま家に連れ戻され、家族会議に…。会社に行かず、街中をふらついてると知ってやっと事の重大さに気づいてもらえました。そこまで辛いなら辞めなさい。またゆっくり私に合ったところを探せばいいからと…。それから退職して一年は自宅で療養していました。退職するまでの私は朝が来るのが怖く、寝つきも悪く夜中何度も目が覚め、朝が来ても吐き気や頭痛、倦怠感がありました。それに頭も働かず、仕事がはかどらない毎日でした。どこにも出かける気力もなく、友人とも会わなくなっていました。休みは布団の中で寝てばかり。現実のことを何も考えたくないのです。笑う事もなくなっていました。退職してからはそれも大半なくなったものの、社会に出るのは怖くて、職安でカウンセリングを受けながらゆっくりと社会復帰していくように努めました。どうしても仕事のトラウマがあり、事務職に恐怖心が未だにあります。どうせ私はできないとも思ってしまいます。そこで社会復帰するリハビリとして、バイトを始めました。そこで徐々に自分に自信を持てるようになり、一年後にはフルタイムで働けるようになりました。

うつの克服に向けて

 

うつを克服するにはやはり自分だけではどうにもなりません。家族の理解と協力が必要です。私は最初、家族に理解してもらえず、自殺まで考えてしまいました。自分で踏みとどまったものの、何度も手首に刃をあてました…。
これから社会で生きていけないと思いました。しかし、私はそこまでで戻れました。世の中にはもっと苦しんで辛い思いをしている方がおられると思います。うつを理解してサポートしてくれる社会になってほしいです。

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