うつ病の知識

メランコリー親和型の人に試して欲しい3つのこと

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みなさん”メランコリー親和型”という名前を聞いたことがありますか? おそらくほとんどの人が聞いたことがない名前だと思いますが、実はこのメランコリー親和型の人はうつ病になりやすい傾向があると言われています。そこで今回はメランコリー親和型とはどういうものなのか、そして解決策についてお話していきます。

 

世の中にはうつ病はなりやすい人となりにくい人がいる

例えば二人の人物がいたとして、二人ともにまったく同じ条件・同じ環境で過ごしたとき、一人はうつ病になってしまったが、もう一人はうつ病にならなかったというケースはごく普通にあります。

みなさん会社をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、過酷な職場環境や厳しい上司のせいでうつ病になってしまう人もいれば、ならない人もいますよね。ましてや会社にいる人、全員がうつ病になってしまうケースは非常に稀でしょう。

うつ病になってしまう原因というのは家族の不慮の事故や病気やケガによる将来的な不安など様々ありますが、実は性格が大きく関係していると言われています。
そして、うつ病になりやすい性格として代表的なのが”メランコリー親和型”と呼ばれる性格の人なのです。

 

メランコリー親和型の人はストレスをためやすい

メランコリー親和型は中高年の人に見られやすい性格で、主に下記の5つの性格に当てはまる人のことを指します。

  • 几帳面
  • ルールは必ず守る
  • 完璧主義者
  • 責任感がとても強い
  • 人(仲間や他人)との衝突を避ける

簡潔にまとめると”すごく真面目で責任感があり、みんなとの調和を保とうとする人”のことです。

一見、とても良さそうな人に見えますが、このようなタイプの人は非常にストレスをためやすい身体になっています。

例えば2番目に挙げたルールを必ず守るというのは、自分に対してのルールのことが多いです。仮に今日、締め切りの仕事が入っていたとします。するとメランコリー親和型の人は当然のように「絶対、今日中に終わらせなければいけない」と自分のなかにルールを作ってしまいます。しかも完璧主義者のため、50〜60点で仕上げてしまおうという考えはありません。今日中にしかも100点満点のものを仕上げようと考えてしまうのです。

しかし、世の中すべて自分の思い通りにいくことはほとんどありません。何かトラブルが発生して仕事用で確保していた時間がなくなる場合もあるでしょう。

このような状況のとき、要領がうまい人であれば、「なんとか締め切りを伸ばすことができないだろうか?」と上司に相談をしたり、「同僚に助けてもらうことはできないか?」「100点のものを仕上げるのではなく、とりあえず70点の状態で終わりにしよう」などという考えをすることができます。

けれど、メランコリー親和型の人は責任感が強く、しかも自分だけで解決しようとする傾向があるため、何があろうとひとりで頑張ろうとしてしまうのです。

このような状態になってしまうと、締め切りの仕事が完成しなかったときにストレスがかかることはもちろんのこと、仮に仕事が完成したとしても「もっとちゃんとできたのではないだろうか?」と自問自答してしまい、結果がどう転んでもストレスをためてしまう確率が高いのです。

日々のストレスがどんどん蓄積されていく結果、うつ病を発症してしまうことがあります。

 

模範生というプレッシャーから逃げることができない

先に話したように、メランコリー親和型の人の特徴は真面目でルールを守り、責任感が強く、周りの人から見ればまるで模範生のように見える人が多いです。

本人も最初は模範生のつもりはなくても、周りの人から「〇〇くんはいつもちゃんとしている」「〇〇くんを見習いなさい」というように評価が上がれば上がるほど、「自分は模範生だからちゃんとしなければいけない」という意識が強くなってしまいます。

すると、普段の生活のすべてがきちっとしたものになるため、息抜きやストレス発散がうまくできなくなってしまうのです。

 

自分よりも他人を優先してしまう

メランコリー親和型の人は正義感が強く、自分よりも他人を優先しがちです。どんなに忙しい仕事でも自分一人でやってしまおうと考えるのは、他人や仲間の1日の作業の流れや時間を奪うことに対して、申し訳ないという気持ちが働くことにあります。

さらに自分の仕事がたくさんあったとしても、人から助けを求められると、その助けに応えようとしてしまうのです。

自分が犠牲になってでも人を助けるという精神は確かに立派なのですが、自分を犠牲にしすぎる結果、うつ病を発症してしまうことがあります。

 

メランコリー親和型の性格を変えるのは難しい

さて、メランコリー親和型の人がうつ病になりやすいのはわかりましたが、改善策はあるのでしょうか? メランコリー親和型の人の改善策として下記のことが挙げられます。

  • なんでもかんでも完璧を求めない
  • ときにはルールをやぶることをやってみる
  • 他人も大切だが、自分をもっと大切にする
  • 真面目に考えすぎず、ときには適当になる

要するにメランコリー親和型の性格の特徴として挙げられることをもっとゆるく考えましょうということなのですが、本当に上記のようなことができるのでしょうか?

年齢にもよりますが、人の性格というのはそう簡単に変わるものではありません。メランコリー親和型の性格がよくないとわかっていたとしても、それを改善させるのは非常に難しいことでしょう。むしろ自分が今までやってきた性格を変えようとする行為は、逆にストレスになる可能性もあります。

 

メランコリー親和型を受け入れ、体調を万全にする

では、メランコリー親和型の人がうつ病を予防したり、克服するためにはどうすればいいのでしょうか? ここでは自分はメランコリー親和型かもしれないと思っている人に試して欲しい3つのことを説明します

 

<メランコリー親和型であることを否定しない>

まずはメランコリー親和型の性格を否定しないことから始めましょう。最初に話したようにメランコリー親和型の人は社会の模範生として見られることが多いです。よく考えてください。模範生というのは決して悪いことではありませんよね? むしろ良いことだと捉えるべきでしょう。

メランコリー親和型の特徴として挙げられる他の性格についても否定はせず、「別に悪くないことなんだ」と受け入れましょう。「自分の性格が悪いから変えなくちゃいけない」と考えていると、ますますそれがストレスになる可能性があります。

 

<ストレスの発散方法をよく考える>

メランコリー親和型であることを受け入れるのは良いことですが、ストレスがたまりやすい性格であることに違いはありません。そこで自分はストレスをためやすい性格だということを理解した上で、ストレス発散の方法に力を入れるべきでしょう。ストレスをためる量が多いのであれば、ストレスを発散する量を増やせば良いというように考えるのです。

 

<自分の体調が万全であるほうが良い働きができると考える>

メランコリー親和型の人は完璧主義者の人が多いですが、もしも本当に完璧主義者なのであれば、自分の体調管理も完璧にするべきでしょう。自分の体調が悪ければ、どんなに能力が高くてもパフォーマンスは必ず落ちてしまいます。

「完璧に仕事をこなすためにも、自分の体調をいつも万全にしておこう!」

せっかく完璧主義者なのであれば、自分の体調に関しても完璧になるべきです。もちろん、完璧にするというのは何事においても難しいので、体調をなるべく完璧に近い状態にするという意識で望むのがいいでしょう。

 

このようにメランコリー親和型の悪い部分に目を向けるのではなく、良い部分に目を向けることで自身がメランコリー親和型であることをマイナスとしてではなく、プラスとして生きていくことができます。メンランコリー親和型の性格、そしてストレスとうまく付き合い、健康的な生活を送るようにしましょう。

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