うつ病克服体験記

うつ病との、お付き合い。

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私は、うつ病を患って10年になります。
現在では、「寛解」し仕事にも出かけられるようになりました。
しかし、「完治」してはいない(軽うつ状態)ので、正直しんどいときもあります。
私の病状の変化と、その時取った措置が何らかの役に立てばと思い投稿しました。

 

うつの発病と1度目の寛解まで

うつ病の女性
私は中規模のIT会社に勤務していましたが、職場でのストレスが原因でうつ病になってしまいました。
運用を担当していたシステムの障害を、一手に引き受けていたことが悪かったのでしょう。
当初は「この頃、寝つきが悪いなあ。」くらいにしか思っていなかったのですが、食欲も無くなり体重も減っていきました。
幸い、家族が私の変化に気づき、早期に精神科を受診したので大事には至りませんでした。
また、幸運だったのはこの時の上司はメンタルヘルスに理解ある人でした。
なので、私の行っていた仕事に対し人を割り当ててくれ、当面はその方が責任者を務めるように取り計らってもらえました。
それに、有休の取得は勿論、遅刻や早退も大目に見てくれました。
おかげで、気分的に随分楽になり、何とか会社勤めを続ける事ができました。
無理を強いられる環境が変わったことで、私のうつ状態も快方へと向かっていきました。

うつ病の悪化と休職

PCとてもと
仕事をしていたチームの仲間が心臓病で倒れ、その分自分に回ってくる仕事が増加しました。
運悪くシステム変更直後の不安定な状態であったため休日、夜間も何かあれば携帯電話に連絡が入りトラブル対応をする日々が続きました。
更に悪いことに、新しい上司はパワハラ体質で、部下の言葉に聞く耳を持たず人員の増員は認められませんでした。
そんな状況下で次第にうつの状態は悪化し、私は集中力の低下から凡ミスを起こしてしまいました。
新しい上司の体制下では、ミスをすれば宗教裁判の様に追及を受け、謝罪文を書かせられました。
結果、心身共に疲労が貯まり、うつは悪化の一途を辿っていきます。
以前に起きた睡眠障害や食欲の喪失はもちろんのこと、顔からは表情が消え、自殺願望も持つようになりました。
ついには、朝起きても全く動こうとする気力が湧かず、会社を休んでしまう日も出てきました。
見かねた、家族は休職を取ることを強く勧めました。
私も、「このままでは、心が壊れる」と感じ、3か月休職をすることにしました。
上司には反対されると思っていましたが、意外とスンナリ了承してもらえました。

休職そして復職

ピンクの花
休職に入ってから2週間は後ろめたさもあり、ゆっくり休養できなかったです。
担当医からは「休むのが仕事ですよ。」と言われたものの、どう過ごせば良いのかも思い浮かびませんでした。
これも、うつ病の特徴の一つなのですが、今まで楽しいと思えたことがそう感じられなくなっていたからです。
やっと3週間め位から、好きな音楽を聞いたり、テレビのバラエティー番組を見て少しは楽しめるようになってきました。
2ヶ月を過ぎた頃から、病院のデイケアに参加することを担当医から勧められました。
最初は緊張しましたが、軽作業等を通じて仲良くなった方もでき、参加することが楽しくなってきました。
また、同じような病を持ち社会復帰に向けて準備をするという、共通の目的もあるので連帯感も生まれました。
3ヶ月目には復職に向けて、デイケアの前後に図書館に行くなどして、外で過ごす時間を徐々に増やして行きました。
心配だった収入ですが、健康保険組合から支給される疾病手当(給与の6割相当)を主な生活費に当てました。
治療費は市の自立支援医療制度に申請し、それが承認されたため、これまでの1/3の負担で済むようになりました。
足りない分は貯金を切り崩して、なんとかやり繰りして休職期間を乗り切りました。
ただ、思っていたほど回復は順調に進まず、職場には当初の予定より2ヶ月オーバーした5か月後に復職を果たしました。
会社が「肩慣らしに」と私に与えた仕事は、総務での雑用でした。

転職と現在

光
3か月後には結局、会社から限りなく解雇に近い形での自己都合退職をさせられました。
条件を飲むことで、退職金を少し多めにもらうことができました。
その後、2ヶ月の転職活動の結果、今勤めている会社へ転職することができました。
「40台も後半だし、なかなか見つからないだろうな。」と思っていましたので、これは嬉しかったです。
無論うつ病のことは、今の会社には隠しています。
現在は休職により、かなり症状は改善され、運良く勤め先の仕事も過酷では無いので毎日仕事に出かけています。
ですが今も、抗うつ剤と睡眠薬は私の生活に欠かすことができません。
もっと長い期間休職できたら、完治したのかもしれませんが、それは経済的に無理でした。
働きながらの治療では、毎日軽いストレスを受け続けている状態のため、なかなか「完治」に到達することができません。
うつ病は自分にとって、今しばらくは付き合っていくしかない病気であり、それが悩みとなっています。

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