うつ病克服体験記

うつ病の異性の友人のケアの難しさについて

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皆さんは、うつ病の家族や、友達と向き合ったことはあるでしょうか。

近くにうつ病になってしまった方はいるでしょうか。

私の友人(異性)の1人は、今もうつ病で苦しんでいます。

今回は実体験として異性の友人がうつ病になってしまうことの大変さをお伝えしていきたいと思います。

 

私への告白が、うつ病へのきっかけに

告白

 

私は、海外に留学していたとき、語学学校でその友人と知り合いました。彼は私の5歳年上で、英語も流暢、語学学校のみんなとも仲良しで、クラス全体の雰囲気も良く、普通に楽しい学校生活をおくれていました。少なくとも、私は、そう感じていました。

ただ、ある日を境に、その彼の態度が激変してしまったのです。それは、クリスマスのこと。彼とは、友達の1人としてずっと付き合ってきたのですが、その日、一緒に散歩をすることになり(私が日ごろからダイエットをしたいといっていたので、付き合ってくれることになったのです)、10キロくらいの道のりを一緒に歩きました。

その後、クリスマスプレゼントとクリスマスカードをもらったのですが、帰宅後、そのカードをあけてみると自分への告白のメッセージが書かれていて、その当時他に好きな人がいた私は、クリスマスプレゼントを彼に返すことに決めました。

クリスマスプレゼントは、一緒にみんなで芸術祭に遊びに行ったときに見たネックレスで、そのネックレスを私が気に入っていたのを知っていた彼が選んだものでした。ただ、そのネックレスが決して安いものでないこともわかっていたし、彼にお金がないことも知っていたし、友達としてのプレゼントであればもらえたかもしれないけれど、そうでないなら絶対にもらえないと思い返したのですが…、その時から彼の様子が激変してしまったのです。

 

うつ病になってしまった友人。どう対処すればいいのか

構わないで欲しい

 

毎日、死にたい、という電話がかかってきて、さすがに心配になり、私の仕事が終わる21時くらいから5-6時間電話で話を聞き、それが毎日のように続きました。1か月位そのような状態だったと思います。

彼には、自分に優しくするな、と言われました。ただ、私としては、だったら死にたい、なんて私に何度も言って電話をかけてきたり、心配させるようなことを言ったりしたりしないでほしい、と思うのですが、うつ病だと私に告げた彼の現状を見ると、そんなことも言えず、自分ももうどうしたらよいのかわかりませんでした。

また、私は、彼だけではなく、彼の身内の方とも親しくさせてもらっていたので、彼が心の病気であることは、彼の口からだけはなくその身内の方からも聞いていて、明白な事実として、彼がうつ病であることが分かっていたので、助けてあげたいけど、どうすべきか分からない、しかも異性であるからとても難しい何かをそこで感じていました。

やりすぎてはいけない気がするけど、でも友達として何がしてあげられるか。私が出来るのは電話で話を聞く位しかない。そう思って電話で話を聞き続けていたのですが、その身内の方に、私が無理する必要はないし、その性格は彼の1部であるから、私がそこまで気にしなくても良いと言われ、少し気持ちが楽になったことを覚えています。

それから、結局、私が先に日本に帰国することになったため、帰国後は、手紙とメールだけのやりとりになり、毎日の電話もなくなりました。ただ、今でも病気と闘っていることに変わりはありません。

 

異性の友人が欝になった場合の接し方

 

心の病をずっと抱えていた彼は、定職に就くことも難しく、生活が不安定だからこそ、何かに救いを求めていたのだと思います。でも、きっと、それを解決してくれるのは、最終的には自分であり、そして社会のサポートであると思います。

彼は、うつ病であるだけでなく、高機能障害という障害者でした。普通に学校生活で一緒に生活をしていたら、とても論理的に話す、優しく、賢い友人という感じなのですが、仲よくなるにつれ、時間や音に本当にシビアで、私への連日の長電話等からも分かるように、人を思いやる気持ちより先に自分が来てしまい、自分の負の感情をおさえることが難しい人であることが分かってきました。ただ、もちろん、その性質は、病気のせいということもあるので、社会のサポートがもっと手厚ければ、生活に不安を抱えていることによる大きなストレスをもうちょっと軽減させることが出来るのではないかと思ったし、そのことによって、精神的にも今より余裕が出来るのではないかと思いました。

また、病気だからと言ってマイナスに捉えるのではなく、私みたいに時間にものすごくルーズな人間ではなく、時間をきっちり守るちゃんとした人でもあるわけで、音楽の才能も私よりずっとある訳で、所謂普通の人ができない何かを出来る潜在性がある人でもある、と強く私は感じたので、いつか、障害やうつ病をかかえた自分をまるまる受け入れて、自分自身を愛せるようになってくれたらいいなぁ…と思います。

うつ病でなくても、それはとても難しいことだけれど。

ただ、私は、うつ病の友達に伝えたいのです。

毎日の電話や、苦しい思いを延々と聞かせられる日々は、私も苦しくなるし、正直嫌になることもあったけれど、でも助けたいと思っている気持ちや支えたいと思っている気持ちは嘘ではないということ。自分の全てはあげられないけど、助けたいと思う気持ちは、確かにそこにあるということ。それが友達だと私は思うのです。

そして、それだけじゃなくて、一緒に笑ったり、楽しんだり、それも友達で、いつかそういう気持ちがうつ病を超えて伝われば良いな…と思います。

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