うつ病治療の最先端「磁気刺激療法(TMS療法)」

現在、うつ病に悩む人の数は増加の一途をたどっています。

厚生労働省の調査によると、1990年代には40万人程だった患者数が2008年には1.5倍の100万人を超え、現在も増加しています。さらに、うつ病に関しては自らがうつ病だと気づかず、または病院に行く気になれずそのままにしてしまう人がとても多く、それも踏まえると、なんと15人に1人は一度はうつ病になると言われています。

そんな中、医療の進歩とともにうつ病の治療も常に進化し続けています。

そのひとつが「うつ磁気刺激療法」です。これはTMS( Transcranial Magnetic Stimulation)療法とも呼ばれており、副作用が少なく恒常的な効果が得られるとしてとても注目を集めている治療法です。当サイトでは、うつ病に悩む方々の声を集めるとともに、TMSが及ぼすうつ改善への効果・副作用や費用などもまとめていき、うつ病に悩む方々の集まる場所として作っていければと思います。

 

うつ磁気刺激療法(TMS)とは

磁気刺激治療(TMS)とはそもそも2008年にアメリカで開発された治療方法で、アメリカでは認可されていますが日本では2017年の今も認可はされておらず、保険適用外の自由診療となります。

治療の内容としては、脳の一部に対して磁気で刺激をし、脳内の血流を良くする事により低下した機能を回復する目的をもっています。TMSはうつ病以外にも脳卒中の後遺症の改善や腰痛治療にも用いられており、薬物治療などに比べて副作用が少ない事が大きな特徴で、日本国内でもかなり注目を集めている治療法です。

TMSはr(repetitive)TMSとも呼ばれており、repetitive(反復)という言葉が示す通り、うつに関しても一度治療を受ければ恒常的に症状が回復する、というものではありません。継続的に磁気刺激治療を受け、基本的にはまず1か月半~2か月程度の治療を続ける事をお勧めします。

通院期間が比較的短く済む上、治療にかかる所要時間に関しても初回のみは磁気刺激を与える部位を特定する為に少し時間がかかりますが、その後は一回の治療あたりにかかる時間も30分程度と短時間で済みますし、実際の治療の際は麻酔などの必要も痛みもほぼない為、かなりリラックスした状態で治療を受ける事が出来ます。

 

磁気刺激治療がうつ病に効果を与える仕組み

うつ病に関しては未だ謎も多く、原因もはっきりとは判明していません。

ただ、一般的には仕事や勉強、人間関係に関するストレスや本人の性格、遺伝的なものなどと考えられています。ただ、いずれも心の問題ではなく「脳の疾患」とされており、その中でも前頭前野(ぜんとうぜんや)にある「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」の機能低下がうつに大きく影響する事が判明しています。

脳の様子

(引用元:医療法人東横会 たわらクリニック)

背外側前頭前野は判断力や意欲、不安や悲しみなどの感情を司っている器官で、過度なストレスや性格的なものでこの器官の血流や代謝が低下していくと、抑うつ症状が発症するとされています。TMSは、背外側前頭前野を含め、脳の血流や代謝が低下している部分を磁気で刺激し、活性化させる事で抑うす症状を改善する効果があるのです。

抗うつ剤の服用で見られるような性機能障害や不安、吐き気・下痢などの多くの副作用は一切見られず、3割程度の患者に治療時の軽い頭痛と歯痛が発生する程度なので、安心して治療を受けられる事が大きなメリットで、薬物治療に抵抗のある人にとってはまさに画期的な治療法なのです。

副作用

(引用元:新宿ストレスクリニック)

うつ病以外の疾患でも双極性障害やパニック障害、不安障害、PTSDなど多くの精神的な疾患とされていたものに効果があります。

アメリカでは700ヶ所でTMS治療が実施され、1万人以上の方が受けている治療で約6割の人に対して効果が得られたという結果も出ているので、効果の面では非常に信頼がおけるといえます。

 

磁気刺激療法(TMS)の治療の流れ

実際にクリニックでTMS治療を受ける際の流れとしては、

 

  1. カウンセリングを受ける
  2. 専用の椅子に着座後頭部にキャップをかぶる。
  3. 刺激部位を決定する。
  4. 治療に入る

 

基本的な流れは上記の4ステップのみとなっています。

3の刺激部位の決定に関しては、背外側前頭前野の刺激部位を決めるかなり重要な所なので、初回のみではありますが少し時間がかかる場合があります。それでも40分程度ですし、次回治療時からはそれが省略され20~30分程度で終わるようになります。

治療の様子

(引用元:うつ予防ナビ)

ほとんどのクリニックで一回ごとに治療を受ける事が可能ですが、一般的には週に4、5回程度、これを5,6週間継続する事を勧められます。お仕事をされていて時間が無い方などは夜間診療のクリニックを探すか、もしくは気長に通院するしかないかもしれません。

この、通院しなければいけない頻度に関しては薬剤治療に比べてデメリットになるかも知れませんが、治療期間の短さを考慮すると磁気刺激治療を受けて頂きたいです。

ただ、磁気を利用した治療の為妊娠中の人やペースメーカー・インプラントを使用している人、頭に金属が入っている人、てんかんや頭蓋内病変の既往歴のある人、重篤な心疾患を有する人は治療が受けられません。

治療を受ける期間や回数に関しても、医師と相談の上調整する事になると思いますので、個人差は出てくるでしょう。

 

うつ磁気刺激療法(TMS)の費用について

保険適用外と聞いてTMSが高いものだと考えてしまう人もいらっしゃるかも知れません。

高いか安いかに関しては人によって感じ方もあるかと思いますが、国内のクリニックでは1回大体17000円~20000円となっており、2回目以降や1か月半分まとめると安くなったりします。

 

すでにうつで診断を受けていて、抗うつ剤を使用している人はその費用と比べてみるのも良いしょう。ただ、現在うつかも知れないと悩んでいる人に関しては、まずクリニックで医師の診断を受けて相談をし、薬剤かTMS治療かの決定をした方が良いと思います。

また、TMS治療は18歳以上を対象に行っているクリニックが多いですが、相談によって受けてくれる所もある為18歳未満の人はまず医師に相談してみて下さい。

 

多くの人が元気に毎日を過ごせるようになる事を祈って、様々な記事を掲載出来ればと思います。

 

まずは頑張りすぎず、周囲に理解してもらうことが、大切です。

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