健康

うつ病の症状と苦しみについて

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高校生の時に突然頻脈になり診断名が「自律神経失調症」から始まり44歳の今まで絶えず不安、憂鬱などの症状に苦しめられてきました。28歳の時同僚が突然私の前で心臓発作で亡くなりそれから本格的にうつ病の苦しみが始まりました。「心臓が止まってしまうのではないか?」という恐怖から心臓の鼓動が耳に聞こえるくらい頻脈になりその時に診断を受けたのが「不安神経症」と言われました。

不安神経症とうつ病について

曇天と道

この時はまだ抗鬱剤は処方されず精神安定剤のみでしたし、十分働けていたので自分はうつ病という認識はありませんでした。それがしばらく継続し一気に症状が進行したのが「東関東大震災」でした。私はニュースを良く見るので東北の津波の様子や地震の様子、原子力発電所の事故を毎日注視しておりました。

震災が起こって2週間位たつと、安定剤を飲んでいても動悸、頻脈が治まらず、頭を襲う憂鬱な症状が出始めたのです。最初は様子を見ていたのですが憂鬱な症状が酷くなり、会社の業務に支障をきたす事が出てきたので、心療内科を受診したところ、初めて「うつ病」という診断が下されました。

ここで抗鬱剤2種類と安定剤2種類が処方され、2週間位たつと症状が良くなっている様に感じましたがまたすぐに震災のニュースなどを見ていたので、良くなった症状が悪化し会社に行くことが出来なくなってしまいました。寝たきりで何もする気が起きない、時折襲ってくる死への恐怖で会社は退職せざるを得ませんでした。すると症状が良くなり動けるようになると就職活動をし新たな会社に就職すると2日で、また急速な憂鬱に見舞われ会社を退職する決心を自分で勝手にしてしまうのです。

これを4社ほど繰り返しました。この時自分はうつ病の原因が何かという事を考えようともしなかったのでこのような悪循環を繰り返しました。苦しかったのは症状は勿論の事、家族の私に対する不信感です。家族からしてみればうつ病の事も良く分からないですから「なんで2~3日で会社をやめてくるの」と何度も罵られました。妻と母二人からのこの状態はもう引きこもりになる位、人が怖くなりました。

私はとにかく働かないとという事で試行錯誤を繰り返しました。今までの職種を変えて、体を使う仕事や事務仕事にしたり地元周辺の近い小さな会社を受けてみたりしましたが、一社も受かりません。それもそうでしょう44歳の中年が新しい仕事など受け入れてくれる会社などある訳がありません。

病状も寝たきりになったり良くなったりを繰り返しこれでは例え就職できたとしてもまたすぐ辞める結果になるだろうという初めての自分の結論に達しました。また自分自身うつ病の事が良く分かっていなかったのでうつ病に関する書籍を数冊買い読みました。これで何故うつ病が薬を飲んでも良くならないのか、原因は何なのかという事が今までのゼロから30%位分かり自分の性格などに問題があるという事が分かりました。

性格を直すとなると自分自身で行う簡単な治療として「カウンセリング」を友人から薦められましたが、こちらの相場で50分で8000円程度かかります。家族の反対を受けました。「働いていなくて生活も苦しいのにそんな効くかどうかも分からない治療なんて」と。そこで私は分かりやすいうつ病の書籍を母、妻に読んでもらいました。

最初はバカにして適当に読んでいたようですが段々本に書いてあることと私の事が一致する事が出てきたらしくしっかりと呼んでくれるようになり、カウンセリングについても了承してもらえました。私にとっては家族に怠け者と思われていたのが非常につらかったのでこの時に一定の理解を示してくれたのは一つの希望でした。

カウンセリングのおかげで

小さな芽

早速カウンセリングの治療を受けましたが最初はこんなので良くなるのかという事でしたが段々、ネガティブな情報例えば「北朝鮮問題」や「東関東大震災」の映像を見てはいけない、就職は今はあきらめてゆっくり休むことというアドバイスをもらいました。これを実践するとどうでしょう、症状が改善されていきました。これが本当に効果があるのか試してみる為面接を何社か設定すると面接の2~3日前になるとまた寝たきりになるのです。ニュースに関しても同様でした。要は面接やネガティブな映像を見ることが私にとって非常に大きなストレスとなりうつ病が治らない原因の一つとなっていたのです。これが分かっただけでも私の心は光がともされたようでした。
ただ、これだけを実践しても仕事に行けるまでには回復せず活動が出来るようになっただけでした。また死に対する恐怖も改善されませんでしたのでカウンセリングの先生に相談したところある本を紹介してもらいました。あえてこの場では本命は言いませんがこれを読んだら死への恐怖が読む前は100だったとすると30位まで楽になり生活に支障がなくなったのです。後は更に本を読んでいくうちに「認知行動療法」という手法にめぐりあいました。これは私のネガティブな考え方を改めポジティブな認知にする事で症状を改善するというものです。これは目から鱗でした。私の認知はネガティブなものばかりだったのです。今現在もこの手法を継続していますが家でパソコンを使った仕事が出来るまでに回復しました。仕事が出来ない、家族の理解が得られない、社会人ではない無用な人間なんだという悩み、苦しみは今はありません。非常に苦しかった年月ですが焦らずじっくり治療、リハビリを続け心に負担をかけない生活を心がけていこうと思います。

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